ダリ回顧録展

前に行った「ダリ回顧録展」の感想。
年に3,4回程度美術館に行くが、まず混んでいる。平日なのに30分待ち。去年のゴッホ展も週末行って混んでたがそれ以上かも。ドリプラでサイトを登録しまくってたので時間は短く感じた。客層はおばちゃんと学生が多い、何処もそうだけど。
鑑賞自体はもう少し長く観てたい絵もあったが混んでたので直ぐ離れた。画集も買うつもりだったし。てゆうか混んでるんだからとっとと歩け!!10秒以上立ち止まるな!!って思った。

ダリ自体は変わった絵をかくなぁ、くらいにしか思ってなかったが行ってみて何ていうか、正直衝撃を受けた、画集も初めて買ったし。今まで見た美術展は良い絵ももちろん合ったが、まあ数点といったところだった。がダリの絵にはほとんど見入ってしまった。まさに「奇才」という表現がぴったりだと思う。「狂人」ではないな。駅のホームで奇声を上げている人を見てしまうみたいな感覚に近いかもしれないが・・・しかし人を引き付ける絵だというのも確かだ。欲しいとか家に置いておきたいとは思わないが・・・

ダリの絵といえばシュールレアリスムの芸術家という印象が強いが前は当然普通の絵も描いているがこれの頃から人の目を引き付けるような絵だったと思う。初期の頃の絵で言うと「残照の老人」が印象に残った、14歳の作品らしいのだが老人の首が無いように見える。また夕暮れに佇む老人は人生の黄昏を迎えていることを表現しているらしい。首の無い老人の絵を描くだろうか・・・描くとすればそれは狂人か・・・

シュールレアリスム様式でないものは数点で、ほとんどがシュールレアリスム様式の絵なのだが印象に残るのは「影」と「パン」「時計」「チェロ」といった小道具と「父親」がキーワードになっていると感じた。画集を読み込みこのあたりの意味について知りたいと思う。
何にせよこれまでで最も印象に残った美術展だった。決して満たされたというのではなく、奇妙な旅をしたような感じだ。