虚構―堀江と私とライブドア

ライブドアの宮内氏の本。とても面白く、と言ってはアレだがライブドアの子会社に勤務していた事もあり興味深く2日で読了。子会社だったのでライブドアの勤務体系などこの本で初めて知った事も多々あった。時期的には粉飾決算があったあたりから強制捜査の4ヶ月前くらい、入社してすぐこの会社ホントに儲かってるんだろうかと思ったが、しばらくして金融事業で儲けている事も予想がついた。世間で言われてるほど実力主義でも成果主義でもないし、ライブドアが別段ドライな会社って訳ではないと思う。ここよりドライで利益を追求している会社はいくらでもある、むしろ甘いくらいだと思う。高学歴の連中は多かったが、大半はのほほんとしていた。「虚業」だの「楽して儲けている」だの言われているがあそこにいた一人として言うなら大半の社員は安い給料で遅くまでよく働いていたと思う。ホリエモンは決して好きではないし、シンパシーも感じていなかったが既得権と戦う姿は応援していたし、大衆にも当時は概ね支持されていたと思う。粉飾は悪いと思うがライブドアという企業のあり方とホリエモンの行動が、既存の「勢力」や「秩序」の反発を生み「粛清」されたんだと思う。最近の「日興コーディアルの粉飾」「TBS捏造報道」「タミフル事件(厚生省)」「臨界隠し(北陸電力)」「奨学金問題(高野連/学校・球児)」「あるある大辞典関西テレビ)」などの問題をみると既得権益(政治家・官僚・マスコミ)に守られているものは保護され、弱者は徹底的に罰せられる。ライブドア問題に触れるたび思うのは、悪い事は確かに悪いが他にもっと悪い事しているのに捕まらないのは何でだろ〜って事。

虚構 堀江と私とライブドア

虚構 堀江と私とライブドア