関ケ原 家康と勝ち組の武将たち

関ヶ原に関する小説は前からいくつも読んでいたが、これは様々な側面から分析した本。日本中の武将が東西に分かれて戦ったにも関わらず勝敗がたった1日で決し、家康と三成のどちらに味方したかで、その後の人生が天と地ほども違ってくる。「恩情」「友情」「憎悪」「苦悩」「恩賞」「中立」「生き残り」「裏切り」など追い込まれたときどういう行動を取るか、どういった経緯でその決断をしたかという理由が一人一人あり、それをぞれぞれ見るだけでも興味深い。
個人的には負けるのを覚悟で必死に戦った「石田三成」「宇喜田秀家」「小西行長」「大谷義継」、たった4人で東軍と戦ったこれらの武将達に美学を感じる。この本を読んで小早川秀秋の家来は家が取り潰された後、再就職がままならなかったという事実を知って多少溜飲を下げた。

関ケ原 家康と勝ち組の武将たち

関ケ原 家康と勝ち組の武将たち